変わった形態の歯
投稿日:2025年1月30日
カテゴリ:未分類
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歯には、前歯・奥歯それぞれの形の特徴がありますが、それとは少し変わった歯の形で生えてくるケースがあります。
今回はその中で癒合歯と切歯結節についてです。
その前にまずは、通常の歯の種類と特徴についてからお伝えします。
歯の種類は、「切歯」「犬歯」「臼歯」に分かれます。
切歯は、中心に位置する「中切歯」とその隣に「側切歯」があり、側切歯の隣に「犬歯」があります。
犬歯は、真ん中から数えて3番目の少し尖った歯です。
犬歯の後ろに、「第一小臼歯」「第二小臼歯」その後ろに「第一大臼歯」「第二大臼歯」と続き、永久歯は親知らずを除いて28本となります。
乳歯は、「乳中切歯」「乳側切歯」「乳犬歯」「第一乳臼歯」「第二乳臼歯」で、合計20本です。
切歯(中切歯・側切歯)・・・
臼歯と比べると、歯ぐきに埋まっている根の部分が長く、横から押される力に強いので、歯ぎしりや食いしばりなどにかかる力を受け止めるのに適しています。
スコップのような形をしてくぼみがあるので、食べ物が歯にくっつきにくく、食べ物をかみきることに適しています。
犬歯・・・
犬歯は、根の部分が最も長く、頑丈で尖っているという特徴があります。
下あごを左右に動かした時、犬歯が最初に接触することで、臼歯への過剰な力を防ぎ、歯や顎関節を保護する役割があります。
臼歯・・・
臼歯は、前歯で噛みやすいように切った食べ物をすり潰し、細かくして、消化しやすいようにする働きがあります。 咬み合わせの安定にも重要な役割をはたします。
では、ここから変わった形態の歯についてです。
・癒合歯(ゆごうし)
癒合歯とは、2つ以上の歯が互いに結合したものをいいます。
乳歯と永久歯のどちらにも見られますが、発生頻度は、乳歯の方が高いです。
乳歯の癒合歯は、下の歯に多く、乳犬歯と乳側切歯の結合、乳側切歯と乳中切歯の結合が多く見られます。
乳歯の癒合歯では、後継永久歯の先天欠如の頻度が高く、上記の結合の場合、側切歯が欠如することが多いです。
また癒合歯では、結合した歯の境界に溝が生じるため、この溝が虫歯になりやすいので、注意が必要です。
・切歯結節
上の前歯の裏側に円錐状の突起が形成しているものをさします。
切歯全体の4〜5%に見られ、乳歯及び永久歯の前歯に多く、特に乳歯では、上の乳中切歯に両側性に見られることが多いです。
生え始めの時には、別々の2本の歯に見えることもあり、過剰歯と間違えないよう、レントゲン検査が必要になることもあります。
結節の内部に歯髄(歯の神経)を含むことがあるので、破折や咬耗に注意しましょう。
切歯結節が対合歯(かみ合う歯)との咬合に影響する場合は、処置が必要になります。
自治体によって異なりますが、歯の健診で、健診項目に歯の形態異常の項目がある場合は、癒合歯・切歯結節は異常ありと記されます。
生えてきた歯やお口の中で気になることがありましたら、さいたま市中央区 歯科 伊藤歯科医院までご連絡下さい。
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