入れ歯はいつから使われていたか知っていますか?
投稿日:2024年11月28日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは。伊藤歯科医院のブログをいつもご覧下さり、ありがとうございます。
今日は入れ歯の歴史についてお話します。
紀元前700年ごろ、北イタリアのエトルリア人は、人間の歯や動物の歯を使って義歯を作っていました。
日本では、7世紀に仏教とともに仏像用の蜜蝋技術が伝えられると、それを応用した木床義歯が発展し、平安時代には僧侶を中心に使われていました。 木製義歯は日本独自のもので、紀伊国内にある衣笠山願成寺の尼僧が使った上顎用の黄楊製のものが日本最古として現存、仕組みは現代と同じで義歯と顎の間に唾液が入ることで真空になり、吸着しました。
ヨーロッパでは複数本の歯に対応した義歯は、15世紀には既に使われていた。骨や象牙を削って作ったり、死体の歯を使ったりしていた。亡くなったばかりの死体の歯を売却することも珍しくなかったといいます。型をとることが技術的に不可能だったため、これらの義歯は金属や絹の糸で周囲の歯に結びつけるのが普通で、あまり使い心地は良くなかったそうです。特に問題は、骨や象牙を使った義歯が唾液で徐々に溶けていく点と、上の義歯の固定が難しい点だったようです。
17世紀のロンドンで、歯科技工士や歯科医の先駆けともいうべき 'Operators for the Teeth' と呼ばれる人々が出現しました。彼らは金細工や象牙細工の職人で、外科の役割を果たしていた理容師出身でした。
最初の陶製義歯は1770年ごろ 開発されました。このような初期の義歯を使っていた人物としてジョージ・ワシントンがおり、オオシカの牙を原料とし、1764年には総義歯を使っていたといわれています。
1820年、ロンドンの金細工師 が18金のプレートに精巧な陶製の歯を埋め込んだ義歯を製造し始めました。従来の陶製の義歯はつながった形で作られていたのに対して、一本ずつ陶器で作ったものを、土台に埋め込む形でした。
20世紀になると、現代と同じアクリル樹脂などの合成樹脂が使われるようになりました。
紀元前から前代までの義歯の歴史でした。
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