今日は洗口液についてお話ししたいと思います
虫歯や歯周病は細菌の集合体であるバイオフィルムによって引き起こされる病気です。バイオフィルムは菌体外マトリックスという一種のバリアーで包まれているため、薬が浸透しにくいため洗口液の効果は低いという説を耳にすることがあります。
確かに洗口液だけでバイオフィルムの奥底にいる細菌を死滅させることはできないため、やはり歯磨きで、物理的にバイオフィルムを破壊することが必要です。
しかし、そもそも洗口液でブクブクするだけで、歯磨きをしなくてOKです!と謳っている洗口液はありません。 洗口液はあくまで歯磨きの効果を補う、補助的な役割のものと考えるべきものです。そして、歯磨きの効果を補うものとしての位置づけでは、洗口液は十分効果があるものだといえます。虫歯や歯周病を予防するために積極的に活用していくべきだと思います。
注意点
◯唾液が減少する恐れがある
多くの洗口液には、無色で特有の芳香を持つアルコールの一種、エタノールが含まれています。 あまりにも頻繁に使用すると、唾液の分泌量を減少させてしまうおそれがあるため、注意しましょう。唾液の減少は、あくまで1日3回以上など、使用しすぎている場合に起こり得る症状です。
◯歯磨きがおろそかになりやすい
虫歯予防として洗口液を使用する場合、歯磨きがおろそかにならないようにも注意しなければいけません。 確かに洗口液は、口内の殺菌や口臭、虫歯、または歯周病予防に効果があるものです。 歯にこびりついた汚れや歯垢は、しっかりと歯ブラシで掃除しないと、落とすことはできないからです。