むし歯になりやすい人・なりにくい人の特徴
投稿日:2024年7月12日
カテゴリ:スタッフブログ
ブログを読んでいただきありがとうございます。
今日はむし歯になりやすい人の特徴や体質、むし歯になりにくい人との違いについてお伝えします。
むし歯にならないために、毎日歯磨きやデンタルフロス、歯間ブラシを頑張っていてもすぐにむし歯ができてしまう方もいます。
一方で、同じような生活をしているのに、むし歯になりにくい人もおり疑問に感じたことはありませんか?
むし歯になりにくい人と、なりやすい人の違いは 口腔内の細菌、唾液の分泌量、歯質の強さ、歯並びが影響しています。
①口腔内の細菌
むし歯菌の代表的な菌はミュータンス菌です。
正式名称はストレプトコッカス・ミュータンス(Streptococcus mutans)」といい、ほとんどの人の口腔内にいる常在菌です。
歯の表面に付着して歯垢を作り、ブドウ糖や糖分を摂取・分解して酸を作り出します。
この酸により歯が溶かされてむし歯になります。
ミュータンス菌は産まれたばかりの赤ちゃんの口腔内には存在しませんが、主に同じ食器の使用などで大人から感染します。 このミュータンス菌の数が多いと、菌の活動が活発になりむし歯になりやすくなる傾向があります。
むし歯になりにくい人はミュータンス菌の数が少なく、菌の活動量が少ないのです。
②唾液の分泌量
唾液には、ミュータンス菌が作り出した酸を中和して、中性に近づけてくれる作用があります。 唾液の分泌量が少ないと酸の中和や口腔内の洗浄効果が低下し、虫歯のリスクが高まります。
また唾液の中には、カルシウムやリン酸といったさまざまな成分が含まれています。
これらの成分はむし歯の前段階である歯の脱灰を、元の状態に戻そうとする作用(再石灰化作用)を発生させます。
むし歯になりにくい人は唾液の分泌量が多いことが影響しています。
③歯質の強さ
人間の体の中で最も硬い組織が歯です。
歯は主にエナメル質・象牙質・歯髄の三層構造になっていて、歯の表面のエナメル質が最も硬く、「モース硬度」という硬さを表す単位で7になります。
これは、ガラスや骨よりも硬く、ダイヤモンドより柔らかいと言うことになります。
しかし、その硬いエナメル質もミュータンス菌が作り出す酸で溶けてしまいます。
エナメル質や象牙質が丈夫な人は、酸や細菌の攻撃に対して耐性が高く、むし歯になりにくいです。
④歯並び
歯並びが悪いと食べカスが歯に溜まりやすく、歯ブラシで汚れが落としにくくなるので、菌の繁殖が進みやすくなり、むし歯になりやすくなります。
歯列矯正で歯並びを改善させ、正しいセルフケアと定期的なメンテナンスを行ない、むし歯になりにくい口腔環境を整えることが不可欠です。
常在菌であるミュータンス菌は口腔内から無くすことは出来ません。
しかし、菌の量をコントロールし、むし歯や歯周病になりにくくすることは可能です。
健康な状態を維持し、早期発見早期治療に繋げるためにも症状がなくても定期的に歯科健診を受けて、プロのケアを受けることをおすすめします。
むし歯になりにくくするため、日頃の生活習慣を見直すことも大切です。
歯の悩みがある方はさいたま市 伊藤歯科医院にお気軽にご相談ください。
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