唾液量の違いによるむし歯のリスク
投稿日:2021年10月14日
カテゴリ:スタッフブログ
唾液には、①安静時唾液(自然に流出するもの)と、②刺激唾液(味覚や咀嚼などの刺激によって分泌されるもの)の2種類あります。
唾液分泌量は一定ではありませんが、安静時唾液は0.3ml/分以上、刺激唾液は1.0ml/分以上が正常な場合の目安とされています。
唾液の作用の中でむし歯の予防にはたらく作用は、自浄作用、緩衝作用、抗菌作用、再石灰化作用などがあります。
これらの作用は唾液分泌量に依存することから、唾液分泌量が少なくなるとむし歯のリスクは高くなると考えられます。
実際シェーグレン症候群などの疾患、抗ヒスタミン薬、降圧剤、抗うつ剤などの服用、頭頸部への放射線治療により唾液分泌量が低下した人では、むし歯の多発がみられます。
日本人を対象とした研究では、むし歯発症のリスクは刺激唾液の分泌量が1.0ml/分以上の人と比較して、0.6ml/分以下の人では2.4倍であったと報告されています。
お口の乾燥が気になる方は、むし歯のリスクが高くなる恐れがありますので、定期的な歯科医院での健診をおすすめします。
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