貧血と歯周病について
投稿日:2019年10月22日
カテゴリ:スタッフブログ
歯肉(=歯茎)が腫れている、歯磨きすると出血している、しかし歯科医院に行って歯周病の治療してもあまり変わらないという方がたまにいます。
基本的に歯周病の原因はプラーク(歯の汚れ)です。逆を言うとプラークさえなければ特殊な病気を除いて歯周病にになる事はありません。しかし、基本的に歯磨きをしっかり行っていても、歯石(プラークの付着因子)も付着していないにも関わらず、上記にあるような症状の患者さんがいます。
もしかしたら、歯や歯肉に問題があるのではなく、他のところに問題があるかもしれません。今回はその1つの要因について述べていきたいと思います。
貧血について
歯肉の修復過程として重要となってくるのは血流です。歯肉を治すのに必要な栄養や、細菌などを抑えてくれる白血球を運んでくれたりと、重要な役割を担っています。しかし血液が不足していると、これらの機能が滞ってしまい、歯肉の修復がいつまでも行われません。そのため、引き締まった歯肉ではなく赤く腫れぼったい歯肉になってしまい、歯磨きすると出血するようになってしまいます。また少しのプラークでも増悪するようになり、引き締まった歯肉よりもプラークに対する耐性が低くなります。
特に貧血の方は上記のような症状をもつ人が比較的多い印象があり、女性に多く認められます。また女性の場合は、生理により慢性的な貧血になりがちです。
対策として
ではどのようにして血を増やせばいいのでしょうか?
一番手っ取り早いのは肉を食べることです。自分の食生活を振り返って下さい。米やパンなどが比較的多いのではないのでしょうか。また、ダイエットしている人は、太るからという理由で肉をあまり食べていないのではないでしょうか。女性は男性に比べ血液量も少なく血液の排出量も多いです。そのためしっかりと血を増やす食事体制を確立することが大事となっていきます。それが結果的に歯肉の健康につながり、歯の寿命がのび、ものをしっかりと噛むことができ、生活の質が上がることに繋がっていく事になると思います。
最後に
今回はあくまで「貧血」に的を絞った話をしましたが、もちろんこれに限らず他の要因で歯肉が悪化していることもあります。また機会があれば述べていきたいかと思います。
さいたま市で歯周病についてお悩みの方は伊藤歯科医院にお越しください。
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