他院で抜歯を勧められた歯を精密根管治療で改善した症例
他院で抜歯を勧められた歯を精密根管治療で改善した症例
こちらの患者さまは左上に違和感があり、以前から咬合痛があったとのことで他院では根の治療、または抜歯治療を勧められたとのことで来院されました。
セカンドオピニオンで今後も歯を残せる可能性の高い自費で行う精密根管治療をご希望され、当院での治療を開始致しました。
そもそも保険の根管治療と精密根管治療の違いは治療の仕方です。
保険診療ではファイルという根管を治療する器具を口腔内の狭く、暗い中を先生が手探り状態で何度も治療するのに対し、精密根管治療ではマイクロスコープを使用して肉眼の20倍以上拡大した状態でさらにニッケルチタンファイルという従来のものより柔軟性のあるファイルを使用し、ラバーダムによる防湿や必要があればMTAセメントという高い抗菌作用を持つ薬を使用するため、成功率が高いといわれています。
初診時のレントゲン画像・CT画像
初診時には口腔内全体の分かるレントゲン写真、対象となっている左上6番を中心にCTを撮影。根の先端で炎症していることを確認しました。
精密根管治療の実施
まずは元々むし歯治療でCR(コンポジットレジン)で修復されていた部分を除去しました。治療時には口腔内の清潔を保つために、ラバーダムを使用して唾液や浸出液の細菌の混入を防ぎます。
セラミッククラウンの装着・治療完了
通常は根の中の汚れや炎症を除去するために複数回の根管治療が必要なところ、精密根管治療では1~2回で根の先まで洗浄、お薬を詰めることができ、その後土台を立て、再発防止に特化したセラミック製のかぶせ物(クラウン)を装着しました。
両隣の歯も今後セラミックでの治療を希望されているので順次治療を開始していきます。
年齢・性別 | 40代 女性 |
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治療期間 | 6ヵ月 |
治療回数 | 7回 |
治療費(税込) | 精密根管治療 110,000円 セラミッククラウン 230,000円 |
リスク・注意点 | ・再発する可能性があります。 ・セラミックのかぶせ物は部分的に強い力がかかると、欠けたり、外れたりすることがあります。 |