むし歯治療のつめものって何?
投稿日:2023年12月11日
カテゴリ:スタッフブログ
こんにちは。伊藤歯科医院のブログをいつもご覧下さり、ありがとうございます。
今回は虫歯の治療についてのお話です。
最初は少し学問的な話になりますが、お付き合いください。
歯は表層の「エナメル質」とその内部の「象牙質」、神経がある「歯髄」、歯の根っこの外層にある「セメント質」で構成されています。
象牙質の虫歯は6層に分類されます。
表層から深部にかけて多菌層、寡菌層、先駆菌層、混濁層、透明層、生活反応層に分けられます。
細菌感染は 多菌層、寡菌層、先駆菌層に認められ「第一層」といいます。
混濁層、透明層、生活反応層には細菌感染はなく「第二層」といいます。
虫歯を削る際、肉眼では第一層と第二層の区別は非常に困難です。
そこで、私たちは「う蝕検知液」という薬剤を用いて虫歯を着色して鑑別を行います。この薬は「第一層」のみ染色できるのです。
つまり、細菌感染のある「第一層」を確実に取り除くことができます。
また歯科用顕微鏡や拡大鏡を用いて、表面性状を観察し虫歯の取り残しがないように丁寧に治療を行います。
虫歯の取り残しは、患者様自身は気が付きません。ですが、気が付いた時には歯の神経や歯の喪失につながります。確実な虫歯の除去が重要なのです。
そして、ここからが本題です。コンポジットレジンってご存知ですか?
虫歯の治療で使用されている「白い詰め物」のほとんどはコンポジットレジンです。
簡単に言えばプラスチックです。
ネイルやアクセサリーを製作する方が使用するレジンと主成分は大体同じですが、その中にフィラーと呼ばれる結晶を添加することで、口腔内でも耐えうる強度が得られるのです。
多湿で細菌が多く、また咬合圧によって酷使されても機能してくれ、さらに審美的な素晴らしい材料です。
そんな素晴らしいコンポジットレジンですが、弱点もあります。
一つ目は、コンポジットレジン単体では歯にくっつきません。特殊な表面処理を行うことで「接着」してくれます。
二つ目は、歯と歯の間の治療には形態の回復が困難な場合があります。そのため、虫歯が大きい場合には使用できないケースもあります。また、過度な力がかかる部位にも使用できない場合があります。
適切に使用すれば、審美的で機能的な「白いつめの」で虫歯治療ができるケースがありますので、虫歯でお困りの方はお早めに歯科医院へご相談ください。
さいたま市中央区歯科 虫歯 でご相談の方は伊藤歯科医院まで
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