唾液の成分と身体との関わり
投稿日:2024年1月10日
カテゴリ:スタッフブログ
みなさんこんにちは!年も明けて1月に入りました!寒い日が続いて空気も乾燥しているので風邪などひかないようにしてください。
さて、空気が乾燥しているときに口が乾かないように潤いを保っていたり、ほかにも様々な役割をしてくれています。
唾液には、唾液腺が作り出す物質と血液から移行してくる成分が含まれています。唾液には多くの情報が存在しており、唾液を調べることで有力な情報を得ることが期待されています。唾液検査では歯科で用いる歯科系唾液検査と、歯科以外の情報を取得する唾液検査に分かれます。歯科系唾液検査ではう蝕活動試験として緩衝能(食事をしてお口の中が酸性になり虫歯になりやすくなり、唾液の成分で元の中性に戻すこと)を調べたり、アンモニア、潜血などを測定することでお口の中の健康状態を評価します。また、唾液にはウイルス、抗体、外来細菌などが含まれているたため、唾液を調べることで感染症に罹患しているかもわかります。例としては新型コロナウイルスのPCR検査は日本では唾液が検査の検体として定着しました。また近年ではがんの検査としても用いられ直接組織を取らなくても検査ができるため気軽に検査をすることができ検査をする人が増えています。負担が少なく容易に検査できることから、早期発見につながる可能性があります。
《唾液検査からわかる全身の主な情報》
- HIVウイルスへの感染
- ストレスの評価
- 喫煙の有無
- 大麻や覚せい剤の使用の有無
- がんのリスク診断
(口腔がん、胃がん、肺がん、乳がん、すい臓がん、大腸がん)
また全身と関わりがあると言えるのが腸内細菌です。腸では消化や栄養を抽出、ビタミンの合成、細菌の侵入を食い止めたりたくさんの役割をしています。お口の中にも腸内にも常在菌はいますが外から入ってくる細菌もいます。口腔細菌は胃酸によって分解されるものもありますが、すべてではありません。なかでも歯周病細菌の一つは腸内環境に影響し、関節リウマチの状態を悪化させることも示されています。つまりお口の中が不潔な状態だと腸内の細菌叢を乱すことになるため免疫力も下がり病気にかかりやすくなります。
お口の中にはIgA免疫グロブリンAと呼ばれる抗体があり、外から入ってくるウイルスを攻撃する役割をしています。唾液にはこのIgAが豊富に含まれています。またIgAは腸からの刺激を受けて量が増えます。またそれを保つには腸の健康が必須であることもわかっています。
お口の中の健康が、腸内の健康そして全身の健康につながると言えるでしょう。
さいたま市 中央区 お口の中のトラブルでお困りの方 ぜひお越しください。
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