歯が欠けてしまった!!治療方法と注意点
投稿日:2023年12月6日
カテゴリ:スタッフブログ
皆さまは急に歯が欠けてしまった経験はありますか? 突然欠けてしまうと、戸惑ってしまうと思います。 本日は、歯が欠ける原因、歯が欠けたあとどんな治療方法になり、どんな事に注意すれば良いかをお話ししたいと思います。
[歯が欠ける原因] ①外傷 スポーツや事故などで歯に大きな衝撃が加わった場合に欠けたり、脱臼する事があります。 外傷性の場合は歯だけではなく、唇や頬も一緒に傷つけている事が多いため早めに対処する必要があります。
②う蝕(むし歯) う蝕が進行すると歯が欠ける可能があります。 う蝕とは歯を溶かしてしまう病気です。 歯の表面の材質はエナメル質と言い、ダイヤモンドよりも硬く、その内側の象牙質とは硬さが異なります。 う蝕はエナメル質よりも象牙質の方が進行しやすく、表面上は問題なくても、内側では大きく進行している事もあります。この状態の時に、硬いものを噛むなど外からの力が加わると突然歯が欠けることになります。
③歯ぎしり・食いしばり 欧米やアジア諸国での調査によると、睡眠時の歯ぎしりの割合は、小児で10~20%、成人では約5~8%、高齢者で2~3%です。 歯ぎしりや食いしばりは自身の体重の2〜3倍ほどの力がかかっていると言われています。この力が一点に集中してかかり続けると歯が欠ける原因となります。 また、神経を取る処置をした歯は脆く弱くなるため、さらに欠けてしまう可能性が高くなります。
④酸蝕歯 エナメル質という硬い材質の歯ですが、酸性の強い飲食物に長く触れていると溶け出してしまう事もあります。 原因は内因性・外因性があり、内因性の病因は、胃食道逆流症、摂食障害(過食症、拒食嘔吐)、アルコール依存症などです。 外因性の病因は、酸性度の高い飲食物や医薬品、サプリメントなどの過剰摂取が考えられます。 ・グレープフルーツ、レモンなどの柑橘系のジュース ・炭酸飲 ・スポーツ飲料 ・黒酢などのお酢 ・ワイン ・ワルファリン、アスピリンなどの酸性の薬
これらを過剰摂取することにより歯が溶けて、欠けやすくなります。
[歯が欠けた後の治療法]
では、実際に歯が欠けてしまった後はどんな治療が必要なのでしょうか? 欠けても痛みが出ていないからと放置してはいけません。噛み合わせが悪くなり、他の歯に悪い影響を与え健康な歯も失うことになります。
・かけた部分が小さい場合 コンポジットレジンという、歯科用のプラスチックでかけた部分を補う事ができます。 欠けた部位によっては、型取りしてインレー・オンレーなどの部分的な詰め物を装着することもあります。
・欠けた部分が大きい場合 欠けた部分が大きく歯の中心にある神経が露出している時は、神経を取る処置をおこない、土台を立て型取りをして大きな被せ物を装着します。
・根の先まで欠けたり、ヒビが入った場合 欠損部分が大きく、歯を支える骨の下までヒビが入っている場合の多くは抜歯となります。 抜歯後は抜けた状態のまま長期間放置すると、噛み合う歯を失った反対側の歯が落ちてきたり(挺出)、隣接歯が傾くなどで噛み合わせが悪くなり、他の歯まで失う可能性があります。 ブリッジ、入れ歯、インプラントで失った歯を補う治療が必要です。
[歯が欠けた時の注意点] 欠けた歯は自然に治ることはありません。 欠けた部分が鋭利になり唇や舌を傷付けたり、神経が露出して出血や痛みの原因になり、歯を失うことになります。欠けてしまったらできるだけ早めに歯医者に行き、適切な治療を受けることで、身体の負担を最小限にできる可能性が高まります。 そして、詰め物や被せ物が必要な時はどんな素材で作製するかで、その後の歯の寿命にも関わります。 痛みがない状態でも、歯が欠けた時は早めに受診して美味しく食事が摂れるように心がけましょう。
さいたま市中央区で歯が欠けた方は伊藤歯科医院までご連絡ください。
■ 他の記事を読む■