【口腔機能】について②
投稿日:2021年11月27日
カテゴリ:スタッフブログ
【子どもの口腔機能】
近年様々な環境の変化に伴い子どもたちにもこの【口腔機能】が深くかかわっていることが注目されています。
今まで子どもの注目されていた項目は【ムシ歯】が圧倒的に多く日本は先進国にもかかわらず他の先進国と比べるとかなりのムシ歯罹患率が高いといわれてきています。そのチェックとして各学校に導入されている歯科検診によって確認し歯科医院への受診を促すものがあります。ムシ歯への対応は徐々にムシ歯の減少傾向が出てきたことで従来の歯科治療中心から歯科予防へと移行してきています。これらムシ歯のチェックは今後も行われていきますが、新たに歯科医院で小児のチェック項目として平成30年に新病名【口腔機能発達不全症】が公的医療保険の診療対象となりました。
これに伴い高齢者における【口腔機能低下症】という病態だけでなく、子どもの【口腔機能の異常】も対象となることで全国に様々な対応が求められるようになりました。
口腔機能の発達不全症は無自覚症状が多く本人はもちろんのこと保護者であってもなかなか気づくことは難しいのが現状です。しかし、予防歯科に移行してきた今こそ【かかりつけ歯科医院】における口腔管理を行う必要性が着目されてきています。
子どもの【口腔機能】は家庭での環境が大きく関わってきます。そもそも【口腔機能】は1度で全てを習得するわけではありません。乳幼児期から段階を経て身体の成長とともに育てていきます。しかし大半の方は自然と備わるものと捉え知能・身体育成の方ばかり捉えがちです。世の中に哺乳期と幼児期の口腔機能の変化をどれだけの方が知っていることでしょうか、【食べる】【話す】【呼吸する】といった大切な口腔機能の変化を理解することが発育支援につながります。
日本における【高齢化社会】が問題になる一方で高齢者の【オーラルフレイル(口腔機能の低下による身体の衰え)】の問題も起きています。健康長寿社会を目指すには8020運動で謳っている歯の本数だけでは成り立ちません。高齢者の問題と思っている方もいることでしょうが、元をたどれば乳児・幼児・小児の時こそ健全な口腔機能が備わることで予防することができるのではないでしょうか。
次回口腔機能不全症のチェックについておはなししていきます。
口の中の状態を確認したい方は歯科での健診を受けてみて下さい。
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