女性ホルモンと歯周病って関係するの?
投稿日:2023年10月23日
カテゴリ:スタッフブログ
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今回は女性ホルモンと歯周病についてお話します。
女性は男性よりも平均寿命が長いですが、歯の平均寿命は男性よりも短いそうです。どうしてなのでしょうか。女性は人生でいくつか節目となる時期があります。この時ホルモンバランスが乱れやすく、お口の中の組織や粘膜にも影響します。
最初の大きな変化は『思春期』です。
このとき分泌される女性ホルモンには歯石や炎症を増幅させる働きがあるものがあります。分泌量が突然増えると少しの刺激にも大きな反応になります。この時期は女性ホルモンが作られ始め月経のたびに歯ぐきが腫れやすくなります。心身ともに敏感になり過剰に口臭を気にすることもあります。また、摂食障害やこの時期の無理なダイエットは中高年以降の歯の健康に影響が出てくることもあるのでメンタル面でのサポートを行うことが大切です。
次に『妊娠、出産期』です。
この時期には30%~70%の人に歯肉炎がみられます。妊娠により女性ホルモンが大量に分泌される為歯ぐきが腫れやすくなります。また、免疫応答の変化が歯周組織に過剰に影響をもたらします。食事の好みが急激に変化し、つわりなどでお口の中が酸性に傾くことでむし歯にもなりやすいです。吐き気や体調不良から歯磨きをする事が難しくなるので、水歯磨きか出来る時にしっかり歯磨きしましょう。また頻繁に歯科医院でクリーニングをして対策しましょう。
続いて『中年期』です。
家事や育児など家族中心の生活になり自分自身のケアがおろそかになってしまい自分のことを後回しになりがちです。また、仕事が忙しく不規則な生活やバランスの悪い食生活になりやすいです。様々なストレスにさらされるこの時期はバランスのいい食事、生活リズムを意識することが大切です。これからの歯の健康の為に検診の時間を作ることも重要です。
最後に『更年期』です。
更年期は女性ホルモンが低下します。更年期障害によりドライマウス(お口の中が乾燥する)になることで口臭、歯周病、味覚障害、舌が黄白くなるという症状が出ます。全身においても骨密度の低下、免疫力の低下がありこの時期はお口の中が危険な状態です。カルシウムやビタミンなどを積極的に摂取し、よく噛んで食べるようにしましょう。歯を長生きさせる為にも定期検診や専門的なケアを受けることが大切です。
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