みなさまこんにちは。いつも伊藤歯科医院のブログをご覧いただきありがとうございます。
突然ですが、みなさまはご自身の歯並びを気にされたことはありますでしょうか。
わたしは幼少期から思春期にかけて、爪を噛む 「くせ」がしばらくぬけずにいたせいか、前歯の並びに影響がでてしまいとても後悔をしております。
出っ歯や受け口、すきっ歯、前歯の噛み合わない開咬などの不正咬合の原因のひとつとして、遺伝が挙げられます。
しかし、わたしの爪を噛む「くせ」のように、生活習慣を受け継ぐ環境遺伝的な要素が大きいという意見もあるようです。
そこで、今回は後者の歯並びや噛み合わせに影響を与えうる生活習慣や、「くせ」についてお話しをしていきます。
小さなお子様のいるご家庭だけでなく、大人の方も下記の「くせ」があることで不正咬合の促進や歯や顎への負担の原因となる為今一度ご確認してみてください。
ではさっそく口周辺の「くせ」について、例を挙げてお話しします。
①指しゃぶり、爪噛み
②舌の突き出し
③うつ伏せ寝・横向き寝・頬杖
④口呼吸
これらは一部にすぎませんが、幼少期や成人のより身近な習慣をピックアップしてみました。
まず①の指しゃぶり、爪噛みや②の舌の突き出しが歯に与える影響としては、主に出っ歯が考えられます。
上の前歯を前に押し出す力と下の前歯を内に倒す力が掛かるためです。それだけではなく、前歯の先の変形や、歯並びがガタガタになるなどの悪影響を与えてしまいます。また、歯ぐきに圧がかかるため、歯並びのみならず歯の成長自体も影響をうけることがあります。
③のうつ伏せ寝・横向き寝・頬杖は、下顎に外力が掛かっている状態になっています。顎が左右にずれている場合、寝方や姿勢などを見直してみましょう。
④の口呼吸は口が開いた状態でいる為、顎の成長をうまく促せず発育が悪くなり舌の位置も安定しません。また、口唇が内側への圧も掛からない為前歯に影響をあたえ歯並びが悪くなることがあります。それだけではなく、口の中の乾燥や唾液の減少、むし歯や歯周病も進行する可能性が大いにあります。
これらのくせに共通するのは、長期間続くと顎は変形し、歯の位置もずれてしまう可能性があるということです。これらはお子様の歯だけではなく、永久歯列にも同じように作用します。
つまり、不正咬合の裏側には悪い習慣が潜んでいることがあるということです。その習慣をなおしていくことで、不正咬合を防ぐことにつながります。
矯正を行うには1年から3年と掛かることもあり、払うお金も決して安くはありません。少しでも大切な歯を守る為に、今一度お子様の「くせ」やご自身の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。