子供の外傷歯の治療方法と予後とは
投稿日:2023年9月22日
カテゴリ:スタッフブログ
まず外傷歯とは何か、外傷歯とは転倒や事故などの外的要因によって欠けてしまった歯や、抜けてしまった歯などのことをいいます 。
そのような状況になったとき、皆様は歯科医院に行くまでにすべきことを知っていますか?
外傷歯はその程度や状態によっていくつか種類があります。
・ぶつけてしまった場合
歯が欠けてしまった、折れてしまった、位置がずれた、めり込んだなどの症状が挙げられます。 このような状況では、表面上のダメージのみ場合もありますが、歯の根や内部(神経)に症状がある場合も考えられます。歯の根や神経に症状がある場合だと、放置すると痛みが出てくる、または神経が死んでしまう恐れがありますので歯科医院に受診することが必須です。 出血を伴う場合には、歯科医院に来院するまでに出血部位をうがいで洗い流すか、濡れたガーゼで拭います。そのあと出血部位を軽く押さえて止血を行います。 歯科医院での治療方法としては、まずレントゲン写真を撮り歯の根の状態を把握します。神経にダメージがある場合は神経が生きているかを確認します。欠けた等の表面上のダメージにはプラスチックで修復するか、被せ物で覆います。歯の根や神経に症状がある場合には神経の処置または歯を抜く処置が必要になります。 また乳歯の場合には、ぶつけた衝撃により歯の根の吸収と勘違いし歯の根の吸収が早まり早く乳歯が抜ける可能性もあります。
・歯が揺れている場合
このような状況では、歯の根や骨の状態に影響を及ぼしている事があります。 こちらも出血を伴う場合には歯科医院に来院するまでに上記と同じ止血を行います。 歯科医院での治療方法としては、こちらもレントゲン写真を撮り歯の根や骨の状態が正常であるか確認をします。歯の動揺が軽い場合には様子を見ますが、動揺が大きい場合には隣の歯と固定し安静を図ります。また生えたての永久歯の場合、歯の根がまだ未完成なため歯の根の成長が期待できるので様子を見る場合もあります。
・歯が抜けた場合
このような場合には、一般的に歯の組織が生きている短時間のうちであれば生殖することが可能な場合もあります。 外傷から歯科医院への来院までの時間が短く(できれば抜けてから30分以内に処置する事が望ましい)歯の組織の損傷が軽度で、脱落した歯の保存状態がいいほど生殖が期待できます。 脱落した歯の保存状態を良くするにはどうしたらいいのか、歯科医院に来院するまでに抜けた歯を保存液または牛乳につけます。 ここでの注意点は、抜けた歯が砂や泥などで汚れていたり、血がついているからといってきれいに水で洗ってからつけてしまうと、歯根膜という歯を生殖するのに必要な繊維が死んでしまい生殖する事ができなくなってしまいます。抜けてしまった場合には洗わずにそのままの状態で保存液や牛乳につけるようにしてください。牛乳や保存液がなぜいいのか、歯根膜は乾燥すると死んでしまうため、生理食塩水(保存液)または生理食塩水に似た牛乳につけると細胞が死んでしまうのを防ぐ事ができるからです。保存液はどこで入手できるのか、保存液は薬局や一部の歯科医院でも販売しています。このような場合に備えて購入することをおすすめします。
最後に外傷歯は処置をした後でも歯が変色する場合や歯茎が腫れる場合、神経が死んでしまう場合もまれに考えられます。そのような症状を早期に発見するためにも定期的にメンテナンスに来ていただき、確認して行くことが必要です。また、ご自宅でも歯の変色や痛み、腫れ等がありましたら歯科医院にご連絡をお願いします。
外傷歯の症状は様々ですが、このような外傷歯をお子様が伴った場合には正しい処置を行い、早急に歯科医院への受診をおすすめします。
歯ぶつけた、歯折れた、対処法について気になる方は、与野中央区歯科医院までお越しください。
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