高齢者の味覚
投稿日:2022年9月28日
カテゴリ:スタッフブログ
今日は高齢者の味覚についてお話しします。
味蕾(味覚受容器)の総数は若年者ほど多く、高齢者では新生児期の半分〜約⅓程度になると言われています。
また、味質(甘味、塩味、酸味、苦味、旨味)はお口の中の場所によっても感じ方が異なると言われています。
甘味ー舌の先端
塩味ー舌の側面前方
酸味ー舌の側面後方
苦味ー舌の付け根
旨味ー舌の付け根
味覚が低下する主な要因として、
①慢性疾患の治療のために飲んでいるお薬の副作用
(副作用として亜鉛不足になってる可能性があります)
②加齢やお薬の副作用による唾液分泌量低下
などがあげられます。
味覚障害の副作用を持つ薬剤は多く、
ペニシリン、抗甲状腺薬、降圧利尿薬などが代表的にあげられます。
また、唾液分泌量低下により、口腔内の炎症や舌の汚れが生じやすくなり、味覚機能も障害されます。
このような状態になると、
食べ物の味がわからず美味しく感じられなくなり、食欲低下による体重減少にもつながってしまいます。
対処法として、
①主治医の先生と相談して亜鉛を摂取する
②唾液腺マッサージをして唾液の分泌を促進させる
③口腔ケアを行い口腔内を清潔に保つ
これらを行うことで、味覚機能も回復し、お食事も楽しめるようになる場合もあるためQOLの向上にもつながります。
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